2020年05月08日

また、歴史の生き証人が一人・・・。 orz


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 今は‘キーボード’・・・と鍵盤(楽器)全体を指す呼び名で引っ括られてしまうようになってしまった「シンセサイザー」
 日本語訳では「音響合成装置」という通り、元々は音、空気の振動などの研究用が本来の機械だったのが、幾人かの知的好奇心が旺盛な人々によってポピュラー音楽に使われる楽器へと変貌していった。

 その知的好奇心旺盛な人々の中の1グループ、ドイツの4人組「クラフトワーク」の創設者の一人、フローリアン・シュナイダーさんが亡くなった・・・という訃報を知った。
 癌によって73歳の人生に幕を閉じたとCNNでは伝えている。
 伝えたのは盟友ラルフ・ヒュッターさんで、彼とクラフトワークを立ち上げた人物だ。
 二人でプロジェクトを立ち上げた後にミュージシャンが二人加わり、クラフトワークとして活動を始めた。

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 2014年のグラミー賞生涯功績賞を受けた二人を含めたグループは、電子音楽の草分けでありながら、記憶が確かならビルボードにもランクインした「アウトバーン(AUTOBAHN)」という22分にも及ぶ、ドイツの高速道路をタイトルにした曲と、同名のアルバムで世界に衝撃を与えた。

 そして後年、日本でも縁が繋がるアルバム「放射能(RADIO-ACTIVITY)」をリリース。

 続いて「ヨーロッパ急行(TRANS-EUROPE EXPRESS)」をリリース。 このアルバムからは日本のCMでも使われた曲「ショールーム・ダミー(SHOWROOM DUMMIES)」が収められている。

 その後もヴォコーダーというシンセサイザーの一種(詳しく書くと長くなるので・・・。(^_^;))で人の声を加工する技法が‘ロボット・ヴォイス’と称されるようにさえなった、ロシア文学で初めて使われた単語をタイトルにした曲「ザ・ロボッツ(THE ROBOTS)」が含まれる傑作「マン・マシーン(THE MAN MACHINE)」をリリース。 このアルバムに含まれる「ザ・モデル(THE MODEL)」はディスコブームにも乗り、後にイギリスでチャートの1位を取っている。

 その後、6か国語でリリースされたと言われる(内2ヶ国語は噂レベル)「ポケット・カリキュレーター(POCKET CALCULATOR)」、日本語で「電卓(DENTAKU)」というタイトルでもシングルカットされた曲を含むアルバム「コンピューター・ワールド(COMPUTER WORLD)」をリリース。

 そして日本のY.M.O.(イエロー・マジック・オーケストラ)が提唱した‘テクノ・ポップ’という言葉をタイトルにしようとしたが出来ずに変更されたアルバム「エレクトリック・カフェ(ELECTRIC CAFE)」、その後17年の間が空いてリリースされた、ツール・ド・フランス100周年公式サウンドトラックアルバム「ツール・ド・フランス(TOUR DE FRANCE)」をリリースした。


 世界中のミュージシャンに影響を与え、日本でも2012年の反原発フェス「NO NUKES 2012」に出演した。

 その際、前述のY.M.O.も参加していたのだが、クラフトワークが参加しているということで彼らの「放射能(RADIO-ACTIVITY)」を最初の曲として演奏した。
 しかし、演奏する予定もなかったのに急遽楽屋裏で決めたせいで、歌詞は「放射能」だったものの、曲は「ヨーロッパ急行」というミスをしてしまった。
 が、それを聴いていたクラフトワークのメンバーはとても喜んでいた、というから懐の広い話である。


 ともあれ、また歴史を作った人が旅立ってしまった・・・。

 心よりの合掌を・・・。
 (-人-)

posted by アント at 23:01| Comment(7) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
シンセサイザーと言えばY.M.Oを思い浮かべます
最初は衝撃的でしたね
中学時代、ラジカセで聞いていたのが懐かしいです
何でもそうですが、最初にチャレンジする人たちを尊敬します
私なんか、発想力が乏しいのでひらめくことができません(>_<)

Posted by S40☆BOY at 2020年05月09日 10:51
フローリアン・シュナイダーさんは存じ上げなかったのですが、偉大な方だったのですね。シンセサイザーはY.M.O.ですね。
今でも聴いています。
Posted by 凪々 at 2020年05月09日 12:39

 皆様、コメントをありがとうございます。
 m(_ _)m

 @ S40☆BOYさま @

  ようこそー。

  自分はY.M.O.で人生が変わりました。(苦笑)
  日本ではシンセサイザーについて「冨田勲によって公民権を得、Y.M.O.によって市民権を得た」と音楽雑誌などで書かれていました。
  それまでは「ダン池田とニューブ〇ード」みたいに楽団が歌手のバックに陣取って演奏をするのが当たり前だったのが、一気に様子が変わりました。(その後にイカ天とかバンドブームが来たり・・・ですね。)

  そのY.M.O.のメンバーがクラフトワークのメンバーについて幻想を抱くほど、衝撃的だったんですね。(後に、東京のディスコで遭遇したということですが、普通のオジサンだったのでがっかりした・・・と坂本龍一さんが幾つかのメディアで言ってました。(笑))

  そんな先駆者が、また旅立ってしまったのはとても残念です。 もし気が向いたらアルバム「マン・マシーン」と「コンピューター・ワールド」はオススメです。 もしかしたら耳にしたことがある曲が入っている可能性があります。
  d(^-^)


 @ 凪々さま @

  どもー。

  Y.M.O.は・・・聴いていないときの方が少ない自分です・・・。
  (^_^;)
  冗談抜きで、人生が変わりました。

  ずっと絵画、漫画などのヴィジュアル方面が一番好き(これでも色彩検定2級を持ってるんですよぉ〜。(笑))だったんですが、同列、もしくは一番好きと言えるものが他に出てきたのは、まさに自分の中では衝撃でした。

  そんな中の繋がりでルーツ探し・・というか、たどり着いたのがクラフトワークで、後々街中やラジオでも耳にした「ウィー・アー・ザ・ローボッツ・・・」とか「ボクハ・オンガクカ・デンタク・カタテニ・・・」なんて曲に興味を持って広がっていった感じです。
  当時、これまた亡くなってしまったデヴィッド・ボウイが彼らを大好きでライブの最前列を買い占めたなんてことや、その返礼ではないんでしょうが、記事にも書いた「ヨーロッパ急行(トランス・ヨーロッパ・エクスプレス)」にはデヴィッド・ボウイとイギー・ポップというミュージシャンの名前が出てきたりします。

  もし時間と暇が許すなら、レンタルでも借りて一聴してみて下さい。 当時の空気感を思い出されるかも知れません。
  d(^-^)
Posted by アント at 2020年05月09日 22:39

アントさん

こんにちは
シンセサイザーに色々歴史が
有ったんですね〜
アントさんはどうしてそんなに詳しいんでしょうか
Posted by 栄ちゃん at 2020年05月10日 16:23

 @ 栄ちゃんさま @

  いらっしゃいませ。

  詳しくなったのは、思春期、背伸びをしたい年頃に、この「革命」にぶつかった・・・というのが大きいと思います。

  好き・嫌いは別にして、多分世界レベルで‘変革’を起こした楽器は電子ピアノやハモンドオルガン(日本ではラジオドラマ「君の名は」でも使われたそうです。)以来だと思われます。 シンセは、今では栄ちゃんさんのお好きな演歌の伴奏でも使われますしね。

  それまでは歌謡曲、GSやロックンロールなどが主流でしたが、いきなり聞いたことのない音を使う楽曲・ミュージシャンが現れたのは衝撃でした。

  そこからのめり込んで今に至ります。
  (^_^;)

  今でも熱は冷めていませんが、20歳前後は最高潮でした。 研究用だったシンセサイザーを初めて商業用にした(コントロール用に鍵盤を使った)ボブ・モーグ博士が来日した時の講義を受けに行き、聴講の後に質問をした挙句、その終了後には臆面もなくサインまでもらいに行ったくらいです。 今考えれば、よくそんな度胸があったなぁ・・・と思いますが、すでに博士は亡くなられてしまったので、今は当時の自分を褒めたいですね。(笑) まだまだその路線の野心は捨てられません。(苦笑)
Posted by アント at 2020年05月10日 22:38
こんにちは(^O^)

私はヤマハのエレクトーン教室に通っていて
喜多郎さんのシルクロードに出会い
その後YMOにはまっていったなぁー
懐かしい

YMOを聴いて育った次男が
今ではパソコン使って作曲みたいなこと
やってるみたい
そうやって伝わっていくのかーって
なんか面白いなって!

変わっていく部分と変わらない部分
ルーツを辿ると興味深いですね!
偉業を偲びつつ
ご冥福をお祈りいたします
m(_ _)m
Posted by okkurin at 2020年05月11日 00:36

 @ okkurin(母)さま @

  おいでやすー。

  喜多郎さんはグラミー賞のノミネートまではされるんですが、後一歩・・・が届かなかったですね。
  そんなこんなの間に映画音楽で坂本さんが受賞されたのは複雑な感じでした。
  (^_^;)

  次男くん、今はそういうことをやっているんですね!? 何とも奥田家のお子様達とは皆と話が合いそうです。(笑) 仮面ライダーに料理に音楽ですか・・・。羨ましいです。(笑)

  折角、(母)さま、教室に通われていたなら、ぜひ次男くんに楽譜の初見演奏のコツを教えてあげてください。(長男くんや長女ちゃんが教えてあげられるかな?) それが出来ると今後、エラく幅が広がりますし、出来れば自分も教わりたいくらいです。(笑)

  我々の世代は、本当に幸運な世代だと思います。
  記憶にある、ないは別にして、まだビートルズのメンバーが全員揃っていて活動をしていて、ジャズの帝王のマイルスも、ソウルのゴッドファーザーのジェームスも、エレクトリックベースの革命を起こしたジャコも、イージーリスニングのポール・モーリアも映画音楽のヘンリーマンシーニも、皆活動をしていて、しかも電子ピアノ以来世界中に楽器の革命をもたらしたボブ・モーグ博士やキース・エマーソン、‘スウィッチト・オン・バッハ’のワルター・カーロス(性転換して後にウェンディ・カーロス)、にY.M.O.、そしてクラフトワークと枚挙に暇がないくらい、絶対に歴史に残る先駆者の素晴らしい変革を体感出来たのは、これ以上ない宝物だと思います。

  そういう意味では、ぜひ次男君にはクラフトワークは一度聴いてもらいたいなぁ〜・・・。 発表された年をみれば、(母)さまも色々思い出されることがあると思うので、この頃はこんなだった、そんなときに出たレコードなんだね・・・と会話してもらえれば、「音楽が残る」意味があると思います・・・。
  o(^-^)o
Posted by アント at 2020年05月11日 21:36
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